SSS-PC
次世代オペレーティングシステム
What's New?
- 02 Dec, 2003: SSS-PC 試用アルファパッケージをリリースしました。
- 20-23 May, 2003: IPA Spring2003
--IPAソフトウェアフェア--(ビジネスショウTOKYO2003と同時開催)
に(株)情報科学研究所として出展いたします。
- 4 Feb, 2003: NRFS for linux
0.05 をリリースしました。こちらからダウンロードできます。
- 27 Jan, 2003: NII からのプレスリリース(2003年1月20日)の英訳を掲載しました。
- 24 Jan, 2003: 英語ページ を開設しました。
- 22 Jan, 2003: マイグレーションのデモを追加しました。
- 22 Jan, 2003: SSS-PCの論文、性能、デモの各ページを加筆しました。開発クラスタの画像を追加しました。
- 21 Jan, 2003: ポスター画像を更新しました。
- 20 Jan, 2003: SSS-PC Ver. 1.0 発表記者会見
- 20 Jan, 2003: SSS-PC ホームページを開設
- 28 Feb, 2002: SSS-PC Ver. 0.0 (PC-AT互換機 版)完成報告
パーソナルコンピュータ(PC)で動作する次世代オペレーティングシステムSSS-PC(「スリー・エス・ピーシー」)Ver.1.0を開発しました。
SSS-PC はスクラッチから開発している純国産オリジナルOSです。Linux や FreeBSD
などの他のOSを元に開発したものではありません。
SSS-PCはメモリ保護やマルチタスクなどの基本的 なオペレーティングシステムの機能にメモリベース通信(MBCF)や情報開
示機構(IDM)を持つ、次世代汎用オペレーティングシステムです。さらに タスクマイグレーション機能と自由市場原理に基づくスケジューリング
方式を備えシステムやアプリケーションを停止することなく一部の ノード
をメンテナンスしたり、システムの能力を増強することが可能にな ります。皆様に評価して頂けるように2003年内にはアルファリリー
スを目指しています。
今後はディペンダブルコンピューティングシ ステムの基盤技術として発展するように高信頼性機能を増強していきま す。
以下は SSS-PC の特徴や性能について簡単に まとめたポスターです。
PDFもあります。
SSS-PCは情報処理振興事業協会の平成13年度IPA情報技術開発支援事業等に
よって支援されて1994年より開発されたものです。 2002年7月から、SSS-PCは産学連携の一環で設立された
株式会社情報科学研究所において国立情報学研究所の協力の下で開発されています。
開発の背景と狙い
広く普及しているPCやワークステーションをクラスタで使用することで、安価 でありながら高信頼でかつ高性能なコンピュータシステムを構築するために、 既存のオペレーティングシステムでは満足できるクラスタシステムが構築でき
ないので、新たなオペレーティングシステムとして SSS-PC を開発しました。 コンピュータに高い信頼性が必要なのは、現代社会での我々の豊かな生活を支
えるために様々な場面でコンピュータシステムが使われていて、それらのコン ピュータシステムが故障やメンテナンスで停止すると、生活に大きな支障を生 じる可能性があるからです。
SSS-PC では高いシステム性能に加 えて、高信頼性とシステムの高可用性を実現します。 そして、単体マシンか
ら10万台規模のPC やサーバで構成された PCク ラスタを統合して運用することが可能です。
SSS-PC は SSS-CORE
の 成果を基に開発されていていて、そのSSS-CORE は、BTRON 以来の純国産汎用オペレーティングシステムであり、従来のオペレーティング
システムにない特徴として、LAN で結合された複数のワークステーション高性 能な並列計算機として使用することを可能にしました。
高信頼、高性能でコストパフォーマンスの高いシステムを構築する基盤技 術の一つとして、SSS-PC
を情報処理産業に提供し ていきます。
下の写真は、PentiumIIIまたはXeonを搭載したPCサーバまたは Sun WS を組み合わせたクラスターで動作している
SSS-PC Ver.1.0 です。写真をクリックする(リンクをたどる)と大きなサイズの写真が見られます。
なお、これらのシステムは動作検証用のシステムです。
SSS-PC の概要と特徴について、
こちらで紹介しています。 以下の技術的な特徴について記述しています。機能の一覧は こちらにあります。確認されている動作環境の一覧は こちらにあります。
SSS-PC の性能評価を公開しています。
また、www.ssscore.org では SSS-CORE の性能評価が様々な面から行われています。以下の評価結果の要約を掲載されています。
まずは核となる以下の文献を読んでみてください。MBCFについて理解できます。
自由市場原理に基づいたスケジューリング方式については以下を参照ください。2番は1番を平易に解説した文献です。
- 自律最適化を支援する資源割り当て方式の研究
松本尚
科学技術振興事業団さきがけ研究21研究報告, Feb 2002
[PDF (903KB, 日本語 a4)
| PS (903KB, 日本語)
| アブストラクト(日本語) ]
- 市場メカニズムに基づく計算資源割り当て方式
松本尚
科学技術振興事業団さきがけ研究21講演, December 2001
[PDF (1709KB, 日本語 a4)
| PS (2571KB, 日本語) |
アブストラクト(日本語) ]
その他、SSS-CORE に関する論文が こちらで入手できます。 論文は以下のように分類されています。
SSS-PC のデモを公開しています。
また、www.ssscore.org では以下の内容の SSS-COREのデモンストレーションを行っています。SSS-PC
は SSS-COREのデモも実行できます。
SSS-PC Ver.1.0は効率が良く自由度が高い 「自由市場原理に 基づくスケジューリング」(*1)方 式および マイグレーション機能を
実装しており、システムやアプリケーションを停止することなく一部の ノードをメンテナンスしたり、システムの能
力を増強することが可能になっています。これらの機能を利用し、複数のマシ ンでアプリケーションを重複実行することにより、多数決の結果を最終的な結 果とする冗長多数決実行機能を実現する予定です。この冗長多数決実行機能に
よりディペンダブルコンピューティングの基盤技術となるようなオペレーティ ングシステムに発展させていきます。
また、SSS-PC Ver.1.0ではLinuxやFreeBSDなどの
他のオペレーティングシステムとの互換性を実現しており、今後は既存オペレー ティングシステムで動作するアプリケーションを並列実行させ、 SSS-PCのキラーアプリケーションとしていきます。
(*1) 本スケジューリング方式に関して松本は 科学技術振興事業団さきがけ研究 21 の サポートを受けました。
SSS-PCのマスコットです。 名前は「マネキッコ」。 日本のまねき猫をモチーフとしています。
SSS-PC/SSS-COREは、
- 情報処理振興事業協会(略称IPA)の独創的先進的情報技術に係わる研究開発事業、 1994年度より7年間(1年間, 3年間, 3年間)
- 科学技術振興事業団(略称JST)さきがけ研究21、1998年10月から3年間
- IPAの情報処理技術開発支援事業、2001年度より3年間
によって支援を受けて開発されました。
本ホームページの URL は http://www.ssspc.org/ です。
お問い合わせは <info@ssspc.org>
まで
(c) 2003 SSS-PC Project Team.